このニュース、見ましたか?
これ、やっべーぞ!!!と思った話をつらつらと。
facebookのMessengerで商売が出来るようになる、しかも人工知能で。
ものすごくザックリ言うと、facebookのMessenger内で顧客とやり取りをし、商品やサービスを提供することが出来るようになります。ただチャットをするだけだったらこれまでもありましたが、なんと人工知能の力を借りることができます。
マーク・ザッカーバーグは、「人工知能と自然言語処理〔の発達〕と人力の補助により、ユーザーはMessengerボットに友達に話しかけるのと同じように話かけることができる」と説明した。
出典:F8カンファレンス:FacebookがMessengerのチャットボットのプラットフォームを発表 | TechCrunch Japan
人工知能がサポートすることで、これまでのようにチャット専任スタッフをたくさん用意しなくても、ある程度対応可能になるんでしょうね。
『ウェブサイト(ホームページ)読むのは面倒。それならチャットで聞いてみよう。』という心理
【よくある質問】ってありますよね、通販サイトでもそれ以外でも。
僕もウェブ屋として散々作ってきましたが、正直あんまり読んでくれませんw
しっかり読んでくれる方もいますが、やはりみなさん面倒なんですよ。そりゃ少しでも楽な方がいいですよね。だからメールやチャットで聞いてくるんです。探して読むより聞くほうが楽。
納品先から『問い合わせが増えたのは嬉しいけど、よくある質問の内容と被ったのが多くて大変…』なんて声も聞きます。問い合わせフォームにたどり着く前に、よくある質問を見てもらうような導線にしてもやっぱり読まない人は読まない。
これを人工知能botチャット君が対応してくれるとしたら。これ、ユーザー側(買う側)からしても相当楽ですよね。
ユーザー『これ素材は何?』
bot『オーガニックコットン100%です。』
ユーザー『じゃあこれ下さい。』
bot『ご注文ありがとうございます。この商品を買われる方はこちらの商品もよく買われますが、いかがですか?』
なんていうセールストークも勝手にしてくれたり。
ただし、決済機能は搭載してない。けど実装は時間の問題。
残念ながら、まだ決済機能は搭載してないそうです。
ただし注意すべきなのはボット・プラットフォームが現在支払機能をサポートしていない点だ。Messengerにクレジットカード情報を登録しているユーザーであってもボットを通じて支払を行うことはできない。
出典:同上
でもこんなのは時間の問題だろうなと思います。stripeとかあるし。
これ、決済までfacebookで済めば、煩わしいユーザー登録とか住所登録も要らなくなりますよね。(一度facebookに登録するだけで済む)
さっきのbotとのやり取りで言えば
ユーザー『じゃあこれ下さい。』
bot『ご注文ありがとうございます。この商品を買われる方はこちらの商品もよく買われますが、いかがですか?』
ユーザー『そうなんだ。じゃあそれもちょうだい。』
bot『ありがとうございます。それでは登録済みのカードで決済させて頂きます。よろしければ「はい」とお返事ください。』
ユーザー『はい』
bot『それでは、facebookに登録済みの住所******にお届けいたします。希望日時などは御座いますか?』
みたいな流れになると思うんですよね。これ、やばくないですか?これまでのeコーマスやウェブ上でのセールスの流れが大きく変わりますよね。楽な方、便利な方、カンタンな方に進むのは世の常。
ウェブサイト(ホームページ)要らなくなりそう。
ウェブデザイナーという職業は不要になるかもしれない
これは完全に持論です。
なので賛否ご意見あるとは思うんですが、僕は近い将来ウェブデザイナーという職業は無くなるか、かなり縮小すると数年前から考えてます。(ちなみに僕もウェブデザイナーという職業に入ってます。実際はコーディングとかディレクションもするのでウェブ屋と名乗ってます。)
※ここでいうウェブデザイナーっていうのは、街のお店や中小企業のホームページ制作などをおこなっている、フリーや小さい制作会社のデザイナーを想定してます。(大学とか大企業とかの規模が大きいウェブサイト制作者とかは別)
スマホメインになり、すぐれたテンプレートも増えデザイン要素が減った
理由としては、まずスマホメインの現状。スマホは画面が小さいため、デザイン要素が少なくなります。もちろん、デザインは必要なんですが、現在は非常に優れたテンプレートがたくさん出回っています。しかも無料だったり安価だったり。
すると、ウェブデザインしか出来ない人はやることが少なくなるんですよね。テンプレートが優れているから、どちらかと言うとコードをいじることの方が重要になってきます。だから、『fireworksやPhotoshop、Illustratorなんかでウェブデザインが出来ます!コーディングは苦手です…』って人はあんまり要らなくなります。
デザイナーもコードの読み書きやUI/UXデザインが出来たり、マーケティング的な強みが必要
そうなってくると、ただデザイン出来るだけじゃダメで、ある程度コードの読み書きが出来るとか、UI/UXデザイン設計をマスターしてるとか、そういう進化をしないと生き残れません。もしくはマーケティング的な知見で強みを持つとか。
クラウドソーシングや、カンタン作成サービスの躍進
で、さらに厄介なのがクラウドソーシングによるウェブデザイン料金の下落。これまで数十万円の見積もりで通ってたようなコーポレートサイトを10万円くらいで作ってくれたりします。
さらに、wixなんかの【カンタンホームページ作成サービス】も年々進化してるから、小さな規模のホームページ制作は単価も発注数も減少するはず。
デザイン要素が最も多いeコマースすらデザイン不要の時代がくるかもしれない
とまあ、まさに僕が対応してる規模感のウェブサイト制作なんですよね、つまり僕の仕事がなくなるっていう危機感。
ただ、一縷の望みがECサイト。ECサイトって他のサイトに較べてバナーやら装飾が多いんです。デザイン要素が多い。
だからeコマースやってる所の外注デザイン担当になるとわりと仕事が多くなります。でも、もしかするとこれすら無くなるかもしれないんですよ。
さっき書いたとおり、チャットで簡潔する仕組みが出来たとして、次にfacebookはMessenger内にカタログ機能をどんどん強化し、Messenger内で買い物が終わるようになる可能性が高い。
カルーセル式に横移動するカタログをスワイプして目を通し、気に入った商品があればウェブ・ページに飛んで購入を完了するといった使い方が可能になる。
出典:同上
Amazonを思い浮かべました。僕はAmazon信者でプライム王国の国民。
Amazonって楽天と違ってショップごとのデザイン要素ないですよね。しいて言うなら商品画像にキャッチコピー入れたりするくらいですよね。
こんなふうに。
検索→色々読んで調べて注文
っていう今の流れから
facebook上で見てチャットで質問→注文
っていう流れに変わるかも。こうなるとfacebook周りのアプリ以外も不要になりそう…。
“ウェブデザインしか出来ない人”はマジで覚悟した方がいい
そうなってくると、いよいよ【ウェブデザインしか出来ない人は不要な時代がくる】としか思えないんですよね。
スーパーデザイナーとかは別でしょうけど、僕みたいな、わりとこじんまりとやってるとこなんて、マジで仕事なくなると覚悟してます。
そして、覚悟してるからこそ次の方向性を模索してます。僕はコーディングも好きでカンタンなプログラミングくらいは出来ますが、商売として売り込むほどではないんですよね。
でもbotがかなり面白そうなので、この分野を深掘りしつつ、試行錯誤と勉強を続けます。botをうまく使いこなせるようになれば、botをECに導入するというサービスを提供出来ますしね。
おまけ:マーケティング周りの大きな変化についてはこの記事が分かりやすいですよ
インテンションって言葉、知らなかった…。これ読んでみよかな。