読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

再起動戦士はなろぐZ

【ウェブ集客】で【稼げるサイト】に再起動するのが得意なウェブ屋が書いてる雑記

『売れるサイト』に再起動するのが得意なウェブ屋が書いてる雑記
ウェブ集客の相談はこちらから≫
MENU

書評:ピース又吉『火花』/KICK THE CAN CREWのアンバランスがよぎる、男たちの不安定な青春物語

書評やオススメ本など 記事一覧
スポンサーリンク
HIPHOPなLINEスタンプ発売中

今週のお題「読書の夏」

f:id:odbc:20150805100228j:plain

見えるモノ全部 見させてくれ
聞ける音全部 聞かせてくれ
行かせてくれ 言わせてくれ
もう少しガキでいさせてくれよ
肩ひじ張って また意地張って
はたから見てたら かなり身勝手
もし間違ってたって知らねぇ
オレは未完成でも光ってる

KICK THE CAN CREW/アンバランスより抜粋<全歌詞はこちら

 芥川賞を受賞したピース又吉さんの火花。

 

ミーハー精神丸出しで読みました。ちなみに今回はKindleで買ってiPhoneアプリで読んだんです、ほんと便利な世の中ですね。 

 

火花 (文春e-book)

火花 (文春e-book)

 

 さてさて、今回はそんな僕の読書感想文を少し。

※ネタバレ部分もあるのでご注意を。

 

僕はふだん、あんまり小説を読みません。ビジネス系の本や、たまに漫画など。一時期は三島由紀夫夏目漱石なんかにもハマってましたが、最近はご無沙汰です。

文学の香りがする理由は、たぶん独特の表現

今回書評を書くにあたり、Amazonなどのレビューは見ないことにしました。いつもは買う前に見てしまうんですが、今回は一回も見ずに今ここに書いてます。

 

とはいえ、ネットニュースなどでちょろちょろ評判は聞いてたので、事前情報が完全にないわけでもないです。その中で和田アキ子さんか誰かが、「文学の香りがするとかいう人いるけど、あたしゃ感じないねぇ」的なことを言ったとか。

で、読んでみたところ、僕的には文学っぽさが感じられました。たぶんそれは、独特な表現なんじゃないかと思うんですよね。ふだん話し言葉では使わないような、ちょっと風情のある表現が要所要所で出てきてました。

その光景は華やかさとは無縁の有象無象が、泥濘に頭まで浸かる奇怪な絵図のようだった。

とか。

まあ、とはいえ僕は文学とか純文学の見分け方みたいなのはよくわからないんで、そんな気がするってだけのことです。

不器用な男たちの不安定さ、繊細さがなんか切ない。

主な登場人物は20代半ばの徳永とその先輩、20代後半の神谷。(ふたりとも芸人で関西弁。別々の漫才コンビで活動)

物語は徳永目線で書かれており、風貌や人間性は又吉さんを想像しながら読んでました。

 

 

僕自身もともと又吉さんのキャラが好きだったこともあり、語り口調もいかにも又吉さんっぽくてその辺りも結構好きな感じ。

この神谷という先輩はお笑いへのこだわりがとても強く、いつも徳永と酒を飲んではお笑いについて語らいます。そして徳永は神谷のことをとても尊敬していて、神谷のようなセンスを身につけたいと感じつつ、どこかで嫉妬のような感情も抱いたり。

 

しかし、神谷のこだわりはいわゆる”マス向き”ではなく、なかなか陽の目をみることなく年を重ねていきます。

一方徳永は少し売れたりもしますが、やっぱりなかなか売れっ子になれません。

それでもひたすら挑戦し続ける姿はなんだかとてもアツいものを感じました。いかにも(いい意味で)アホで愚直な男達の青春、という感じ。

第二の青春、そして春の終わり。

青春というと10代を思い浮かべるかもしれませんが、僕にとって青春は20歳を過ぎてからでした。第二の青春、という感覚。

僕は18歳で就職し、その後フリーターになったりしながら自分の夢や目標がなんなのかわからず模索してました。

▼こんな感じで色々と。

hny.blkt.net

そんな中でも21歳頃はとても青臭く不安定な感覚でいつも不安でした。そんなときよく聞いていたのがKICK THE CAN CREWのアンバランス。

知ってるさオレらはピーターパンじゃねぇ
ジタバタしても時は流れる
青い春から解き放たれる
そんな日が来ても毎朝
輝いてるためのマイアンサー
いつかオレ達も死んじゃうなら
死んじゃうまで楽しんじゃう
そんじゃ まだまだ行くぜ さー答えな

いつもこの歌詞を思い浮かべながら一歩前へ進んでたように思います。

 

あ、話がそれました、すんません。

 

いつか夢から覚めて現実と向き合わないといけない日がくるんだろうな、と思いながらも夢に向かって挑戦している徳永や神谷。その心の機微をうまく文章に落としこんでいて、なんだか胸が熱くなるんですよね、この本。

終盤の流れは圧巻。でもラストは…ちょっと微妙。

盲目的に神谷を崇拝していた徳永が、あるときをさかいに『もしかして…』と、心のなかになんだかわからない霧が立ち込めるんですよね。きっとそれは徳永が神谷を追い越してしまった瞬間なのかも。

尊敬していつもくっついていたのに、いつの間にかその先輩を追い越してしまい、先輩が衰えていく姿を目にし、涙を流す徳永。

終盤の怒涛の流れは本当に面白かったし、圧巻。

 

とはいえ、オチというか最後の最後がちょっとしっくりこなかったんでけどね。笑

 

それでも、僕としてはとてもいい本だと思います!読んでよかった!そして僕の青春はまだ終わってなかったんだな、と実感しました。だってこの本読んで感化されてアツい気持ちになるなんて、まだ自分の熱は冷めてないんだなと思った次第。つまり僕はまだガキなんでしょうねw

さて、Amazonの書評を見に行きます。(こんだけ褒めといて★1つレビューとか読むと自信なくなりそうですが、気にせず読んでみます。笑)

 

火花 (文春e-book)

火花 (文春e-book)